自動車はリッター何キロから燃費がいい?燃費の基準やより良い運転方法を紹介!
自動車で、最も注目される性能の1つに燃費があります。
リッター何キロから燃費がいいと言えるのか?
そもそも、燃費の考え方や基準はどのようなものなのか?
というような、疑問を持つ方も多くいるかもしれません。
そこで今回は、自動車の燃費の考え方や燃費を良くする運転方法を紹介します。
目次
自動車はリッター何キロから燃費がいい?燃費の考え方と基準を紹介!
自動車では、燃費に対してリッター何キロというように表現されます。
では、リッター何キロとはどのような考え方なのでしょうか?
本項では、自動車の燃費の考え方から国土交通省が決める燃費基準までを紹介します。
燃費の考え方を教えて!
燃費とは、燃料消費量もしくは燃料消費率で表される内燃機関の性能を示す指標の1つです。
自動車の燃費では、燃料消費率(km/リットル)を用いるケースが一般的で、自動車が1Lのガソリンなどの燃料でどれほどの距離を走れるかを示しています。
そのため、燃料消費率の値が高いほど、自動車の燃費が良いと言う表現につながります。
自動車の燃費に目標基準が定められている⁉
自動車の燃費に関して、国土交通省が乗用自動車や貨物自動車などのいくつかに分けた燃費基準値を設けています。
下の表は、国土交通省が提示するガソリンおよびディーゼル乗用自動車の燃費基準の一部です。
▼ガソリン乗用自動車及びディーゼル乗用自動車(乗車定員9人以下)(一部抜粋)
区分
(車両重量㎏) |
1081~1195 | 1196~
1310 |
1311~
1420 |
1421~
1530 |
1531~
1650 |
燃費基準値 (km/L) | 18.7 | 17.2 | 15.8 | 14.4 | 13.2 |
出典:国土交通省HP 自動車燃費一覧(令和5年3月)
出典:自動車の燃費基準より
備考:目標年度:2015年度、測定方法:JC08モード又はWLTCモード
例えば、トヨタ自動車のアクアGR SPORTの主要諸元表には、車両重量1,150kg・燃料消費率(WLTCモード)29.3km/Lと記載されています。
この場合、国土交通省が定める燃費基準18.7km/Lよりも10.6km/L良いことがわかります。
したがって、アクアGR SPORTは燃費の良い自動車と言えるのではないでしょうか。
自動車メーカーではどのように燃費を計測しているのか?
前項では、自動車の燃費における考え方と国土交通省が定める燃費基準を紹介しました。
その中で、国土交通省が定める燃費の測定方法には、JC08モードとWLTCモードという方法があります。
そこで本項では、上記2つの方法をエンジンと燃費の関りを含めて紹介します。
エンジンの特性が燃費に大きく関わっている⁉
自動車に搭載されているエンジンは、一般的にガソリンエンジン・ディーゼルエンジンを問わず以下のケースで燃料を多く消費します。
・高い出力が必要なケース
自動車は、路上条件が悪い場合や坂道を走る場合、自動車を推進するためにより大きな力が必要です。
そのため、エンジンはより多くの燃料を消費し、出力をアップさせる必要があります。
・発進時
自動車が停止状態から起動する際には、多くの力が必要となります。
その理由は、運転状態とは違いエンジンの動作や自動車の推進に慣性力がなく、燃料を燃焼する力のみで自動車を動かす必要があるからです。
特に、エンジンが冷えている時にはより多くの燃料を使って、燃焼の温度を上げる必要があります。
したがって、自動車の発進時にも多くの燃料を消費することがわかります。
・加速するケース
自動車を加速させるためには、自動車に現状の運転により大きな力を加える必要があります。
そのため、燃料を多く燃やしてエンジンの出力をアップさせる必要があり、燃料の消費につながります。
JC08モードとは?
JC08モードは、各自動車メーカーにて、2011年から実施している測定方法です。
それまでに使われていた10・15モードの燃費測定方法では、1991年における自動車の使用状況を鑑みて作成されていました。
しかし、現在と当時では使用状況が変化している点や測定技術が向上している点を踏まえて、より実際の運転状況に近づけるためにJC08モードを作成した経緯があります。
そのため、燃費計測時の運転状況に細かい速度変化やエンジンが冷たい状態での起動が加わったことが特徴です。
WLTCモードとは?
WLTCモードは、国際基準にあわせるべく2016年に日本およびヨーロッパ各国の走行データを基として作成された燃費計測方法です。
また、従来のJC08モードよりもさらに実際の運転状況に近づけるために、市街地・郊外・高速道路の走行を模した試験が実施されています。
加えて、WLTCモードの試験ではJC08モードと比べて以下の点を変更しています。
・自動車重量の増量(燃費悪化傾向)
・エンジンが冷たい状態における起動割合を増加(燃費悪化傾向)
・高速および高加速の頻度を増加(燃費悪化傾向)
・アイドリング時間の比率を削減(燃費良化傾向)
このように、現在の各自動車メーカーでは従来に比べて、より実際の運転に近い試験状況で燃費の計測が行なわれている事がわかります。
自動車の燃費をよくする運転方法を紹介!
前項では、自動車におけるエンジンの特性や各自動車メーカーで実施されている試験方法の概要を紹介しました。
その中で、実際に自動車を使用するに当たって、燃費を良化させるヒントがいくつか存在していることがわかります。
以下は、前項を参考に実際の運転に心がけると燃費の低減につながるポイントです。
・自動車に積載する荷物を少なくする
・急加速および高速での運転頻度を少なくする
・アイドリング時間を短くする
上記は、エンジンの出力をできるだけ少なくしたり、エンジンを起動している時間を短くしたりする効果があり、燃料の消費が少なくなる傾向があります。
したがって、上記を心がけて運転すると、より燃費を抑えられると言えるのではないでしょうか。
自動車はリッター何キロから燃費がいい?燃費の基準やより良い運転方法を紹介!まとめ
今回は、自動車における燃費の基準から燃費の改善方法までを紹介しました。
また、自動車の燃費が良くなる運転をすると、コストダウンにつながることに加えて、より環境に優しい運転を可能とします。
本記事が、より自動車の燃料費の掛からない運転の一助になれば幸いです。